円安が進み、いま証拠金維持率が314%まで低下しています。
そこで、改めてロスカットレートをリスクシミュレーションで確認することにしました。
クロス円の通貨ペアの基軸となるのはUSD/JPYなので、USD/JPYが直近の最安値をつけた2021年1月を試算の起点としました(価格はマネースクエア提供のヒストリカルデータを使用しました)。
2021年1月の安値→2024年6月22日の終値(この期間に上がった金額)
- USD/JPY 103円→160円(57円)
- EUR/JPY 125円→171円(46円)
- AUD/JPY 79円→106円(27円)
- NZD/JPY 74円→98円(24円)
- CAD/JPY 81円→117円(36円)
証拠金維持率:314%
現在の価格に、この期間に上がった金額の42%を加えると
- USD/JPY 184円
- EUR/JPY 190円
- AUD/JPY 117円
- NZD/JPY 108円
- CAD/JPY 132円
証拠金維持率:108%
現在の価格に、この期間に上がった金額の20%を加えると
- USD/JPY 171円
- EUR/JPY 180円
- AUD/JPY 111円
- NZD/JPY 103円
- CAD/JPY 124円
証拠金維持率:209%
現在の価格に、この期間に上がった金額の12%を加えると
- USD/JPY 166円
- EUR/JPY 176円
- AUD/JPY 109円
- NZD/JPY 101円
- CAD/JPY 121円
証拠金維持率:251%
ロスカットレートは、前回のシミュレーション時より若干下がっているものの誤差の範囲内です。
【トラリピ】ロスカットレートの確認(2024年4月28日版)
ただ、前回のシミュレーション時より証拠金維持率が低下しているので、EUR/JPYの両建てがより現実味を帯びてきました。
USD/JPYが166円程度、EUR/JPYが176円程度になると、証拠金維持率が250%程度になりそうです。
USD/JPY、EUR/JPYともに、あと5円程度上がるとEUR/JPYの両建てが必要になります。
そろそろ天井ではあると思うものの、5円程度の上昇はあってもおかしくありません。
USD/JPYが165円を超えても為替介入が行われないことも考えられます。
現在の価格に、この期間に上がった金額の20%を加えると(EUR/JPYを176円で両建て)
- USD/JPY 171円
- EUR/JPY 180円
- AUD/JPY 111円
- NZD/JPY 103円
- CAD/JPY 124円
証拠金維持率:221%
価格が現在より20%程度上がったとき、EUR/JPYを両建てしない場合は証拠金維持率:209%、EUR/JPYを176円で両建てした場合は証拠金維持率:221%となりました。
現在の価格に、この期間に上がった金額の25%を加えると(EUR/JPYを176円で両建て)
- USD/JPY 174円
- EUR/JPY 183円
- AUD/JPY 113円
- NZD/JPY 104円
- CAD/JPY 126円
証拠金維持率:201%
価格が現在より20%程度上がると、AUD/JPY、NZD/JPY、CAD/JPYも両建てが必要になります。
現在の価格に、この期間に上がった金額の200%を加えると(EUR/JPYを176円、AUD/JPYを113円、NZD/JPYを104円、CAD/JPYを126円で両建て)
- USD/JPY 274円
- EUR/JPY 263円
- AUD/JPY 160円
- NZD/JPY 146円
- CAD/JPY 189円
証拠金維持率:125%
ロスカットこそされないものの証拠金維持率は125%まで低下します。
USD/JPYが200円を超えるような相場になったときには、両建てだけでは済まず、少しずつ損切りしていく対応が必要になりそうです。
証拠金維持率:250%でEUR/JPYの両建てをせず、証拠金維持率:200%でクロス円の通貨ペアをすべて両建てした場合はどうでしょうか。
現在の価格に、この期間に上がった金額の200%を加えると(EUR/JPYを180円、AUD/JPYを111円、NZD/JPYを103円、CAD/JPYを124円で両建て)
- USD/JPY 274円
- EUR/JPY 263円
- AUD/JPY 160円
- NZD/JPY 146円
- CAD/JPY 189円
証拠金維持率:128%
EUR/JPYを証拠金維持率:250%で両建てしたときよりも若干証拠金維持率は大きくなりました。
ただ、この程度の証拠金維持率の差は誤差であり、クロス円の通貨ペアをすべて両建てした場合、両建て解除時の損失はEUR/JPYを証拠金維持率:250%で両建てしたときよりも当然大きくなります。
当初、証拠金維持率が350%を切ったらEUR/JPYを少しずつ損切りしていく予定でしたが、ここのところ350%を超えそうな相場が続いていたので、損切りが進んでいません。
アメリカの経済指標がいよいよ悪化してきたので、さすがにそろそろ天井となりそうです。
証拠金維持率:250%でEUR/JPYを両建てするのは厳しいものがあります。
証拠金維持率が200%程度となる、USD/JPYが174円程度、EUR/JPYが183円程度はまだ遠いところにありそうです。
ただ、証拠金維持率が低下するようであれば、まさかの事態に備えて少しずつ損切りしていく必要はありそうです。
いまのところ、
- 証拠金維持率が250%を切ってもEUR/JPYは両建てしない
- 証拠金維持率が200%を切ったらクロス円の通貨ペアはすべて両建てする
- 証拠金維持率が300%を切ったらEUR/JPYを10本損切りする
という対応をしたいと思っています。