日本と欧米・オセアニアの金利差が徐々に広がっていき、クロス円の売りポジションのマイナススワップも徐々に大きくなっていった。
金利の高い通貨は買われるので徐々に価格が上がっていき、クロス円の売りポジションも徐々に増えていった。
その結果、毎日1万円以上のスワップ支払いが必要な事態に陥ってしまった。

これは事前に想定はできなかったものの、可能性としては元々あったものです。
それに気づけず、クロス円の通貨ペアの運用割合を多くしてしまったことを、とても反省しています。

2024年2月はスワップ支払い負担が大きく、35万円を超える実質損が生じました。
相場の動きが極端に小さく、売買益がほとんど得られなかったことを割り引いて考えても、ここまで大きな実質損が生じたというのは由々しき事態です。
いまは預託証拠金を増やすことを目的としてトラリピで資産運用しているわけですが、ここのところ実質的な預託証拠金は減り続けています。

地獄です。

ただ、定年退職前にこの地獄を経験できたのは幸運でした。
実現益を生活費の一部として使うフェーズと、この地獄のフェーズが重なっていたら、と思うとゾッとします。
いまは、これまでに得た実現益をスワップ支払いに充てることで耐えています。

そんな地獄の運用を1年近く続けているわけですが、いまアメリカではきな臭い匂いが漂っています。
大企業の大量レイオフ、小売売上高の落ち込み、ローン返済遅延の急増、逆イールド、利下げ観測が遠のいたところでのバイデン大統領の利下げ発言……。
統計上の失業率はそれほど悪化していませんが、非正規雇用が増えていること、ダブルワークをしている人が二重にカウントされていることを考えると、発表された失業率をそのまま信じるわけにはいきません。
直近では、3月11日に緊急銀行融資プログラム(バンク・ターム・ファンディング・プログラム(BTFP))が終了します。
すぐに相場が動くことはないとしても、リセッションは避けられないのではないか。
素人考えではありますが、リスクオフに転じる日は近いように思います。

裁量トレードをする能力はないので、ここでクロス円の売りポジションをさらに持つようなことはしませんが、いま持っているクロス円の売りポジションは大切にすべきなのではないか。

これまでは値動きを追うのがたいへんなのでEUR/JPYのみ利益値幅を2万円にしていましたが、AUD/JPY、NZD/JPY、CAD/JPYの利益値幅も2万円に変更しました。
暴落があるのかどうか、暴落があるとしてもそれはいつなのかは分からないので、値動きを見ながら適宜チキン利確していくことになります。
短時間に大きな上げ下げがあると決済しそびれて利益を取り逃がす恐れはありますが、その影響は軽微なのではないかと想像しています。

アメリカ経済がこの苦境に耐え、ソフトランディング、あるいはノーランディングとなる可能性はまだ残っています。
この先、ある程度はクロス円の通貨ペアの価格は下がることが予想されますが、そこが最後の逃げ時となるのかも知れません。

合計損益を0円に戻すのは難しい、合計損益を0円に戻せたとしてもそれには時間がかかる。

ニュースやチャートと睨めっこをしながら、そのときできることをし、より多くの資金を残せるように努めたいと思っています。