マネースクエア・西田さんの「マクロ経済の相場環境」(2023年末)では、メインシナリオ:ソフトランディング(西田さんの定性判断による生起確率55%)、サブシナリオ:クラッシュランディング(同左 35%)では「円高」が示現するものの、サプライズシナリオ:ノーランディング(同左 10%)では過去3年に続いて「円安」が示現する、とされていました。

「大予想」2024年の為替・株 | マネースクエア

今年の春と目されていたアメリカの利下げ観測がまた遠のいたことを考えると、素人考えではありますがノーランディング>クラッシュランディング>ソフトランディングに転じた感があります。
アメリカの利下げ観測は、出ては消え、出ては消えを繰り返してきました。
現在の利下げ観測は、夏あるいは秋となっていますが、冬あるいは来年とさらに後ろ倒しになってもおかしくない状況になっています。
高金利政策を続ければ経済の歪みはさらに大きくなるので、クラッシュする可能性も高まっていくのではないか。
そんなふうに思います。

クラッシュして暴落してくれるとありがたいのですが、そう簡単に相場はクラッシュしないので、残念ながら当面はノーランディングを強く意識する必要がありそうです。
ノーランディングとなったとしてもさすがに上値は重いとは思うものの、上がり始めたらどこまで上がるのか分からないのが相場。
そこで現在のロスカットレートをリスクシミュレーションで確認しておくことにしました。

前回似たような試算をしたのは2023年11月12日ですが、現在オセアニア通貨高となっているので、状況はさらに厳しいものとなっています(スワップ支払いにより実質的な預託証拠金も減少していますが、現時点ではその影響は軽微だと思われます)。

【トラリピ】EUR/JPYが162円を突破しました

クロス円の通貨ペアの基軸となるのはUSD/JPYなので、USD/JPYが直近の最安値をつけた2021年1月を試算の起点としました(価格はマネースクエア提供のヒストリカルデータを使用しました)。

2021年1月の安値→2024年2月23日の終値(この期間に上がった金額)
  • USD/JPY 103円→151円(48円)
  • EUR/JPY 125円→163円(38円)
  • AUD/JPY 79円→99円(20円)
  • NZD/JPY 74円→93円(19円)
  • CAD/JPY 81円→112円(31円)
証拠金維持率:441%、評価損益:-13,582,954円、必要証拠金:5,544,280円、必要資金:19,127,234円、有効証拠金:24,494,695円

現在の価格に、この期間に上がった金額の65%を加えると
  • USD/JPY 182円
  • EUR/JPY 188円
  • AUD/JPY 112円
  • NZD/JPY 105円
  • CAD/JPY 132円
証拠金維持率:112%、評価損益:-29,759,129円、必要証拠金:7,384,736円、必要資金:37,143,865円、有効証拠金:8,318,520円

この期間に上がった金額からさらに65%程度値が上がるとロスカットされます。
ロスカットされたときに残る有効証拠金は800万円程度。
なんとしてもロスカットは避けたいところですが、ここまで口座状況が悪化したら、損切りをしたり、両建てをしたりしても、もう助かりません。

現在の価格に、この期間に上がった金額の40%を加えると
  • USD/JPY 170円
  • EUR/JPY 178円
  • AUD/JPY 107円
  • NZD/JPY 101円
  • CAD/JPY 124円
証拠金維持率:215%、評価損益:-23,261,787円、必要証拠金:6,890,750円、必要資金:30,152,537円、有効証拠金:14,815,862円

証拠金維持率が200%を切ると、もう精神的に耐えられないので、この辺りのレートで損切りや両建てをすることになりそうです。
損切りをするのは難しいので、おそらく両建てでの対応になると思われます。
ただ、いったん両建てをするとそう簡単には解除できず、解除時には多額の損失が確定します。
ずるずると両建てを先延ばしにしそうです。
これでは、助かるものも助かりません。

現在の価格に、この期間に上がった金額の20%を加えると
  • USD/JPY 161円
  • EUR/JPY 171円
  • AUD/JPY 103円
  • NZD/JPY 97円
  • CAD/JPY 118円
証拠金維持率:310%、評価損益:-18,363,456円、必要証拠金:6,346,041円、必要資金:24,709,497円、有効証拠金:19,714,193円

いまはただ耐えるだけの運用をしているので専門家のアドバイスはいりません。
しかし、損切りをしたり、両建てをしたりするには、専門家に背中を押してもらわないと難しそうです。
USD/JPYが160円を超える、EUR/JPYが170円を超えるといった相場になるともう危機的状況なので、証拠金維持率が300%を切る前に四半期取引高が600万通貨を超えるべく空の取引をして、スリーミリオン倶楽部のメンバー資格を得る予定です。

【トラリピ】スリーミリオン倶楽部への加入検討>いまは加入しない

いまは証拠金維持率が400%を超えているのでまだ慌てる時間ではありませんが、最悪の状況に備えて準備だけはしておきたいと思います。