11月10日、鈴さんがEUR/JPYの買いポジションを162円で30万通貨持ちました。
2019年10月にトラリピでの資産運用を始めた当初とは、まったく景色が変わっています。
死屍累々。
連日のように、トラリピから撤退した方、ロスカットされてしまった方からのポストがXで流れてきます。

相場観を持たずにトラリピで資産運用することができる。
この命題が真か偽かを検証するには20年、30年といった長い期間が必要ですが、早くも黄色信号が灯っていると言わざるを得ません。

この円安は、日本と欧米・オセアニアの金利差という明確な原因があり、日本はいつまでも金融緩和を続けられないこと、欧米・オセアニアはいつまでも金融引き締めを続けられないことを考えれば、いずれ円高に転ずることが期待できます。
ただ、円安がどこまで進むのか、いつ円高に転ずるのかは分かりません。

マネースクエアの公式YouTubeチャンネルでは、以下のような解説がありました。
  • エリオット波動を用いて考察するとEUR/JPYは2024年5月くらいに円高に転じるのではないか。

  • FRB(米連邦準備制度理事会)は2023年7月に利上げ打ち止め、2024年6月くらいに利下げ開始というイメージを市場参加者はもっているのではないか。


耐える運用は、まだまだ続きそうなので、リスクシミュレーションで口座状況の確認を行うことにしました。

クロス円の通貨ペアの基軸となるのはUSD/JPYなので、USD/JPYが直近の最安値をつけた2021年1月を試算の起点としました(価格はマネースクエア提供のヒストリカルデータを使用しました)。

2021年1月の安値→2023年11月10日の高値(この期間に上がった金額)
  • USD/JPY 103円→152円(49円)
  • EUR/JPY 125円→162円(37円)
  • AUD/JPY 79円→96円(17円)
  • NZD/JPY 74円→89円(15円)
  • CAD/JPY 81円→110円(29円)
証拠金維持率:475%、評価損益:-11,437,933円、必要証拠金:5,497,250円、必要資金:16,935,183円

現在の価格に、この期間に上がった金額の1/4を加えると
  • USD/JPY 164円
  • EUR/JPY 171円
  • AUD/JPY 100円
  • NZD/JPY 93円
  • CAD/JPY 117円
証拠金維持率:336%、評価損益:-16,178,360円、必要証拠金:6,359,207円、必要資金:22,537,567円

現在の価格に、この期間に上がった金額の1/2を加えると
  • USD/JPY 177円
  • EUR/JPY 181円
  • AUD/JPY 105円
  • NZD/JPY 97円
  • CAD/JPY 125円
証拠金維持率:213%、評価損益:-22,358,054円、必要証拠金:7,147,004円、必要資金:29,505,058円

この期間に上がった金額の1/4が現在の価格に上乗せされるような相場となり、EUR/JPYが171円になると、必要資金はリーマンショック時を超えます。
それでも、証拠金維持率は336%なので、まだ慌てる時間ではありません。

この期間に上がった金額の1/2が現在の価格に上乗せされるような相場となり、EUR/JPYが181円になると、証拠金維持率は213%まで低下します。
そろそろ両建ての準備をしなければならない、とても厳しい状況になります。

正直なところ、この期間に上がった金額の1/2が現在の価格に上乗せされるような相場になることはさすがにないと思うのですが、相場は常に想像の上をいくもの。
現時点の試算ではEUR/JPYが181円になるくらいのところまでは確認したいと思っています。

まだ半年以上円安が続く可能性が見えてきたので、スワップ支払い負担も相当な額を見込んでおく必要があります。
スワップ支払いによる過去最大の月次実現損は2023年9月の269,892円です。
今月は相場の動きが小さいので、2023年11月は過去最大の月次実現損を更新しそうです。
これから月平均35万円の実現損が生じるとすると、半年で210万円。
2023年10月末時点の累計実現益は3,606,381円(税引き後)なので、これまでに得た実現益でなんとか賄えそうです。

Xでは「トラリピは即刻やめるべき 両建てなんて論外 追加入金なんて論外」といった論調のポストが定期的に流れてきます。
何が起こるか分からないのが相場なので、これは正解の1つです。
ポストを見かけるたびに、ちょっと凹みます。

しかし、スワップ支払い負担が重すぎることを除けば、運用当初から覚悟していたことが起こっているだけなので、淡々と運用を続けます。
儲けるのは生き残ったあとに考えればいいことなので、まずは合計損益を0円にすることを目指します。