トラリピでの資産運用を始めてもう3年半。
まだ3年半。
コロナショックと日本と欧米の金利差拡大による大相場を経験し、大相場が訪れるたびに多くの人が退場していくのを目の当たりにしてきました。
日本と欧米の金利差拡大による大相場は終わりが見えず、いまも継続中です。
年利20%、30%を狙った運用は相場観をもった裁量トレードなので、ここでは除外します。
相場観をもたない運用では、年利10%程度を狙う戦略をよく見かけます。
主要国同士の通貨ペアは基本的にレンジ相場となるため、大相場に耐えられる預託証拠金で運用すればロスカットしないことが期待できます。
ただ、大相場に耐えるにはどれだけの預託証拠金を用意すればいいのかは、とても悩ましいものとなります。
2022年6月の時点では、リーマンショック時の必要資金が1,800万円だった注文を、2,360万円の預託証拠金で運用していました。
560万円程度(運用資金の3割程度)の余裕資金がある状態で運用していたことになります。
当時の実現損益期待値は151,406円だったので、年利は7.7%でした(相場の急変に備えて300万円を追加で入金していたので、実際には年利6.8%)。
年利10%程度を狙う戦略と比べればかなり預託証拠金に余裕があったわけですが、それでも厳しい条件で試算を行うとロスカットされる危険が見えてきました。
厳しすぎる条件で試算をした可能性が高いとは思うものの、精神的限界は資金的限界よりかなり先に訪れるので、厳しい条件での試算になってしまうのはやむを得ないと思っています。
年利10%程度を狙う戦略で運用した場合、大相場が訪れたときに残れるのはごく限られた人なのかも知れません。
トラリピでの資産運用を始めると、しばらくは資金ジャブジャブの状態が続くので、ついリスクをとった注文を追加してしまいがちです。
そういった運用をしていると、大相場が訪れたときにロスカットされてしまいます。
注文の追加を自制できたとしても、実際に大きな含み損を抱え、どこまで含み損が膨らむのか分からない状況になったときに運用を淡々と続けるには強い心が必要です。
精神的に耐えられなくなり、損切りをして撤退する人があらわれるのは仕方のないことです。
2022年の円安相場では、多くの人がトラリピでの資産運用から離れました。
【トラリピ】第7回トラリピ・マスターズ>227位
いまはリーマンショック時の必要資金が1,900万円だった注文を3,820万円の預託証拠金で運用しているので、1,920万円程度(運用資金の倍程度)の余裕資金がある状態になっています(実現損益期待値:201,022円、年利:6.3%)。
さすがに余裕資金が多すぎるので注文を追加したいところですが、大相場の真っ只中にいるということもあり、注文の追加をためらっています。
マイナススワップの影響が大きい状態がしばらく続きそうなので、実現益を積み上げるスピードが遅くなりそうなことも注文の追加をためらっている原因の1つです。
トラリピによる相場観をもたない運用で実現益を積み上げ続けることは本当にできるのか。
その答えを出すには20年程度の時間が必要だと思っています。
20年程度運用すれば実現益が入金額を超えることが期待できるので、その後ロスカットされるようなことがあっても合計損益がマイナスになることはありません。
トラリピによる相場観をもたない運用で実現益を積み上げ続けることができるのかどうかは、まだ検証途中の課題であることを肝に銘じたいと思っています。
100万円の資金で運用を始めたMXN/JPYが暴落したときには、運用資金を290万円に増やすことで対応しました。
【トラリピ】MXN/JPYの運用を終了しました
320万円の資金で運用しているEUR/JPYは、もし170円が見えてきてしまったときには運用資金を800万円に増やすことで対応したいと思っています(複数の通貨ペアを同時に運用することで全体の運用資金を抑えているので、厳密にいえばEUR/JPY単体を320万円の資金で運用しているわけではありませんが)。
【トラリピ】EUR/JPY:150円に対する備え
大相場となったときに頼れるのは、やはり大きな余裕資金です。
相場はいつでも予想を裏切るので、大きな損切りをすることや、両建てせざるを得ない状況になることがあるかも知れませんが、大きな余裕資金を用意しておくという基本を忘れずに、「トラリピによる相場観をもたない運用で実現益を積み上げ続けることは本当にできるのか」という課題に挑みたいと思っています。