自分にとって、どういう戦略が一番心地良いのか。
いま起きている相場の急変と向き合ったとき、そんなことを思いました。
この相場の急変は、客観的に見るとたいしたものではありませんが、大きな損切りをしてトラリピでの資産運用から撤退した人を何人か見かけました。
どんな相場になっても心地良い状態でいられる戦略で運用をしないと、相場が大きく動いたときに運用を続けられません。
リーマンショック級のショック相場が再び訪れてもロスカットしないから運用を続けられる、ドットコムバブル崩壊級のショック相場が再び訪れてもロスカットしないから運用を続けられるという試算は机上の空論で、実際に相場が大きく動いて必要資金が増えると、耐えようと思った金額に達する前に精神的に耐えられなくなることが予想されます。
いまは、運用資金はリーマンショック級のショック相場に耐えられる金額、余裕資金はドットコムバブル崩壊級のショック相場耐えられる金額を用意するというルールで運用していますが、このルールを変更したいと思います。
チャートを遡って試算をしたところドットコムバブル崩壊時にとても大きな資金が必要だったことが分かり震えたのですが、ここまで遡ってしまうと将来を占う材料としてはあまり役に立たないのではないかという懸念をずっともっていました。
長く運用を続ければ、これから何度もショック相場に遭遇するわけですが、そのショック相場はリーマンショック時ともドットコムバブル崩壊時とも異なる形のものとなるはずです。
これから起こるショック相場がどのようなものになるのかをあらかじめ知ることはできません。
そこで、以下のルールで運用することにしました。
- 直近のショック相場であるコロナショック時に必要だった資金の倍の預託証拠金で運用する。
- 必要資金(評価損+必要証拠金)がコロナショック時に必要だった資金を超えたときには、設定レンジ端に近づいている通貨ペアから順次新規注文を取り消すことを許す。
- 設定レンジの中央に戻ることが望めない事由が生じた通貨ペアは、全決済して運用を終了する。
- ショック相場が終わったと思われ、必要資金が充分小さくなったら、取り消した新規注文を再発注する。
- 心配せず、毎日ぐっすり寝られることが大切。
試算(設定レンジの中央から現値まで、すべてのポジションを保有すると仮定)では、コロナショック時に必要だった最大資金は11,817,329円でした。
【トラリピ】運用資金と注文の再検討(2021年11月19日版)
約1,200万円の資金が必要になった状態は精神的にかなりツライはずです。
そういったツライ局面に遭遇したら、設定レンジ端に近づいている通貨ペアから順次新規注文を取り消すことを許します。
新規注文を取り消すと、せっかくの稼ぎ時を逃すことになるので、実際に新規注文を取り消すかどうかは、そのときの自分に任せます。
相場の状況やそのときの自分のリスク許容度によっては、1,000万円で耐えられなくなるかも知れないし、1,500万円に達しても耐えられるかも知れない。
このルールは厳密なものではなく、実際にどんな対応をするのかは、そのときの自分に任せます。
必要資金の倍の預託証拠金がある状態で判断ができるので、最善の対応ができるのではないかと期待しています。
新規注文を取り消すことなく耐え続けることを求めるのは酷です。
新規注文を取り消すことなく耐え続けることを求めるのは酷です。
設定レンジの中央に戻ることが望めない事由が生じていなければ基本的には損切りをせず、どこまでも耐えます。
価格が設定レンジ端を超えそうなときに設定レンジを拡張できるかどうかは、相場の状況によるので、そのときに再試算をして決めます。
コロナショック時に必要だった資金の倍の預託証拠金で運用するというのは、かなりの余裕をもったものとなります。
利益率はかなり悪くなってしまいます。
しかし、相場観がない私がトラリピで資産を運用するには、それくらいの余裕をもっていないとショック相場時に運用をやめざるを得なくなりそうです。
価格が設定レンジ端を超えそうなときに設定レンジを拡張できるかどうかは、相場の状況によるので、そのときに再試算をして決めます。
コロナショック時に必要だった資金の倍の預託証拠金で運用するというのは、かなりの余裕をもったものとなります。
利益率はかなり悪くなってしまいます。
しかし、相場観がない私がトラリピで資産を運用するには、それくらいの余裕をもっていないとショック相場時に運用をやめざるを得なくなりそうです。
現在の預託証拠金は23,488,235円なので146,423円不足していますが、全体から考えるとわずかな金額なので許容します。
ちなみに、設定レンジ端に近づいている通貨ペアから新規注文を取り消すのは、値が動いたときのインパクトが大きいからです。
たとえば、EUR/JPYが5円上がったときに必要な資金の増加額は、120円(設定レンジの中央)→125円では185,000円ですが、145円→150円では860,000円となります(トラップ幅:0.2円)。
その差、約5倍。
【トラリピ】必要資金の増えかたをグラフで確認してみました
必要資金は設定レンジの中央から離れれば離れるほど指数関数的に増加するので、設定レンジ端に近づいている通貨ペアから順次新規注文を取り消します。
いまは50本単位で注文を出していますが、注文の取り消しが必要になったときに対応しやすいよう、20本単位の注文に変更します。
現在、クロス円の通貨ペアが多いので、ぜひともEUR/GBPの運用を再開したいと思っています。
コロナショック時に必要だった最大資金は14,010,360円なので、EUR/GBPの注文を追加するには28,020,720円の預託証拠金が必要です。
【トラリピ】NZD/USDのトラップ幅を半分にしました
あと4,532,485円の実現損益を積み上げる必要があるので、EUR/GBPの注文を追加できるのは早くても来年でしょうか。
どれだけの資金でどれだけの注文を出して良いのかに正解はないので、悩み続けています。
まだ自分にとっての最適解にたどり着けていませんが、安全な方向に振れているとは思うので、この設定で運用を続けてみます。
改めて。
欲張らない。焦らない。のんびりまったり。